QuarkusとSpringの違いを比較!初心者でも分かる選び方ガイド
生徒
「Quarkusについて調べていたら、Springと比べてどう違うのか気になりました。どちらを選べばいいんでしょうか?」
先生
「JavaのフレームワークにはSpringとQuarkusがあり、それぞれ特徴が異なります。Quarkusの歴史や高速起動、軽量性などのポイントを知ると選びやすくなりますよ。」
生徒
「Quarkusが軽いという話を聞くのですが、実際どんな違いがあるんですか?」
先生
「それでは、Javaアプリ開発でよく比較されるQuarkusとSpringの違いを順番に見ていきましょう。」
1. QuarkusとSpringの位置づけを理解しよう
Javaでサーバーアプリケーションを作るときに、まず名前が挙がるフレームワークがSpringです。長年使われてきた実績があり、企業システムや業務アプリなど「しっかり作りたい」場面で定番の選択肢になっています。とくにSpring Bootは、Web機能やデータベース接続、セキュリティなどをまとめて扱えるようにしてくれる「王道フレームワーク」と言えます。
一方で、クラウドやコンテナ、マイクロサービスといった新しい開発スタイルが当たり前になり、「もっと軽くて素早く動くJavaアプリを作りたい」というニーズも増えてきました。そこで登場したのがQuarkusです。Quarkusは、最初からクラウドネイティブな使い方を想定して作られており、GraalVMと組み合わせてネイティブイメージを生成できるのが特徴です。歴史はSpringより浅いですが、その分、現代のクラウド時代に合わせて設計された新世代のJavaフレームワークと考えるとイメージしやすいでしょう。
イメージをつかみやすくするために、SpringとQuarkusで「/hello」というURLにアクセスすると文字を返すだけの、とてもシンプルな例を見てみましょう。
// Spring Boot のイメージ
import org.springframework.web.bind.annotation.GetMapping;
import org.springframework.web.bind.annotation.RestController;
@RestController
public class HelloController {
@GetMapping("/hello")
public String hello() {
return "こんにちは Spring!";
}
}
// Quarkus のイメージ
import jakarta.ws.rs.GET;
import jakarta.ws.rs.Path;
@Path("/hello")
public class HelloResource {
@GET
public String hello() {
return "こんにちは Quarkus!";
}
}
どちらも「/hello」にアクセスしたときに文字列を返すクラスですが、使っているアノテーションやクラス名が少し違います。プログラミング未経験の方は、細かい文法を覚える必要はありません。「SpringもQuarkusも、どちらもJavaでWebアプリを作るための道具で、書き方や得意分野が少し違う」くらいの理解で十分です。このあと記事全体を通して、それぞれがどんな場面で選ばれやすいのかを、少しずつイメージできるようになっていきます。
2. 起動速度とメモリ使用量の違い
Quarkus最大の特徴は「とにかく素早く立ち上がる」「使うメモリが少ない」という点です。これは、アプリを動かすサーバーの台数を増やしたり減らしたりしやすいクラウド環境では、とても大きなメリットになります。サーバーレスやマイクロサービスのように、小さなサービスをたくさん動かすスタイルでは、1つ1つのアプリが軽いほどコストも抑えやすくなります。
Quarkusは、アプリをビルドするときの段階でできるだけ多くの処理を済ませておき、実行時にやることを減らす工夫がされています。そのため、コンテナ上でプロセスを起動したときに、必要以上にメモリを食いつぶしたり、いつまでも起動中の状態が続いたりしにくい設計になっています。GraalVMを使ってネイティブイメージ化すると、さらに起動速度が速くなり、メモリ使用量も小さくできます。
// ざっくりしたイメージ(実際の起動処理はフレームワークが担当します)
public class DemoApp {
public static void main(String[] args) {
System.out.println("アプリ起動中...");
// Quarkus は事前最適化により「起動中…」の時間が短く、メモリも少なくて済む
// Spring Boot は多機能な分だけ、起動時に読み込む部品が多くなるイメージです
}
}
Spring Bootは機能がとても豊富で、Web、データベース、セキュリティなど多くの部品をまとめて扱える反面、起動時に読み込むクラスや設定が増えやすく、その分だけ起動時間やメモリ消費が大きくなりがちです。ただし、その代わりに長年の実績やドキュメントが充実しており、大規模な企業システムを安定して運用してきた信頼性があります。クラウドネイティブで軽さを重視するならQuarkus、エコシステムや安心感を重視するならSpring Bootというように、起動速度とメモリ使用量の違いが選び方の一つの基準になります。
3. 依存管理と開発体験の違い
Spring Bootはスターター依存がとても充実しており、開発者は必要な機能を簡単に導入できます。また、公式ドキュメントやコミュニティも広く、初心者にとって安心感があります。
Quarkusも拡張機能として多くの依存を提供していますが、クラウド向けの軽量設計が特徴です。ネイティブイメージ対応、リアクティブプログラミング、イベント駆動など新しい技術が標準で扱いやすくなっています。
4. サンプルプログラムで比較してみよう(Quarkus版)
ここではQuarkusで簡単なREST APIを作るサンプルを紹介します。Quarkusは軽量でありながら、シンプルなコードでAPIを構築できます。
import jakarta.ws.rs.GET;
import jakarta.ws.rs.Path;
@Path("/hello")
public class HelloResource {
@GET
public String hello() {
return "こんにちは Quarkus!";
}
}
とてもシンプルなコードでエンドポイントを定義できるのが特徴です。Quarkusは起動速度も速く、開発中のホットリロードにも対応しているため、クラウドネイティブアプリに最適です。
5. SpringとQuarkusの得意分野を比較しよう
Springは巨大なエコシステムが整っているため、大規模開発や企業システムで強みを発揮します。豊富なライブラリやSpring Securityなど、安心して使える技術が揃っています。
Quarkusはクラウドネイティブ、コンテナ、マイクロサービス環境で性能を発揮し、とくにGraalVMを使ったネイティブ化による高速起動を武器としています。軽量でスケールしやすいアプリを作るなら向いています。
6. 初心者はどちらを選ぶべき?
もし初心者で、企業システム開発や一般的なWebアプリ開発を学びたい場合、Spring Bootは情報量が多く学習しやすいでしょう。教材や書籍も充実しているため、困っても調べやすいのが魅力です。
一方で、これからクラウドネイティブやサーバーレス開発に挑戦したい、軽量で高速なJavaアプリを作りたい場合はQuarkusを学ぶメリットが大きくなります。特にコンテナ時代の設計を深く理解したいならQuarkusが役立ちます。
まとめ
QuarkusとSpringの違いを振り返ると、それぞれのフレームワークが持つ特性が明確に見えてきます。とくにクラウドネイティブ開発やマイクロサービスを意識した場合、Quarkusの高速起動や軽量アーキテクチャは大きな魅力になります。起動速度が重要なサーバーレス環境やコンテナスケールアップの場面では、その恩恵がより大きく感じられるでしょう。さらに、GraalVMとの相性がよい点は、多くの開発者が注目する理由のひとつです。一方で、Springは長い歴史と豊富なエコシステムを背景に、多くの企業システムで採用され続けています。認証やセキュリティ、データアクセスといった共通機能が安定して提供され、大規模開発にも対応できる柔軟性があります。
初心者にとって学習しやすいという観点から見ても、Springは情報量の多さやコミュニティの活発さがメリットになります。しかし、近年ではクラウド基盤が標準となり、軽量で高速な環境が求められる場面が増えています。その点で、Quarkusは現代的な構成と設計により、クラウドネイティブなアプリケーションを効率よく構築できる点が評価されています。両者を比較したとき、プロジェクトの目的や環境、求められるパフォーマンスによって適したフレームワークが異なるため、特徴を理解することが選択のカギになります。
フレームワーク選びでは、「どちらが優れているか」という視点ではなく、「どちらが目的に適しているか」という基準が必要になります。エンタープライズ向けに安心して利用できる豊富な機能やライブラリを備えたSpring、そしてクラウドネイティブ時代に最適化されたQuarkus。両者を理解し、特徴に応じて使い分けることで、より効率的なJavaアプリケーション開発が実現できます。このまとめでは、比較の理解を深めるためのサンプルコードとして、Quarkusの軽量設計を象徴する簡潔な構成を改めて以下に示します。
import jakarta.ws.rs.GET;
import jakarta.ws.rs.Path;
@Path("/sample")
public class SampleResource {
@GET
public String sample() {
return "まとめとしてのサンプル Quarkus!";
}
}
このように、Quarkusでは必要最小限の記述でAPIを構築でき、軽量で扱いやすい点が初心者にも理解しやすい特徴になっています。クラウド環境やサーバーレスでの実行を前提としたアプリケーションでは、この構成がそのままメリットとして現れます。Springとの比較で得られた知識を生かし、開発目的や環境に合わせてフレームワークを選択する力を身につけることが、これからのJava開発では重要な視点となるでしょう。
生徒「きょう学んだQuarkusとSpringの違い、かなり理解できた気がします。とくにQuarkusの高速起動には驚きました。」
先生「そのとおりです。クラウド時代には起動速度やメモリ効率が重要になりますから、Quarkusはそこに強みがありますね。」
生徒「でもSpringも機能が多くて、企業システム向けとして安心して使えそうですね。」
先生「ええ、Springは長い歴史と幅広い機能が魅力で、迷ったときの選択肢として非常に優れています。重要なのは、目的に合わせて選べるように違いを理解しておくことですよ。」
生徒「プロジェクト規模や環境によって適したフレームワークが変わるってことですね。状況に応じて使い分けたいです!」
先生「その意識があれば十分です。これからのJava開発では柔軟な視点が大切になりますので、きょうの学びをぜひ活かしてください。」