カテゴリ: Quarkus 更新日: 2026/01/28

Quarkusの企業導入事例を紹介!クラウドネイティブ時代に選ばれる高速Javaフレームワーク

Quarkusの企業導入事例を紹介
Quarkusの企業導入事例を紹介

先生と生徒の会話形式で理解しよう

生徒

「Quarkusって技術的に優れているのは分かってきました。でも実際に企業で使われているんですか?」

先生

「もちろん使われています。特にクラウドネイティブやマイクロサービスを導入している企業で採用が増えています。パフォーマンスやメモリ効率が求められる現場には向いていますね。」

生徒

「どんな目的で導入されているんですか?具体例が知りたいです。」

先生

「金融系、通信系、クラウド基盤、スタートアップなど幅広い業界で採用されています。それぞれの分野でQuarkusがどのように役立っているか見ていきましょう。」

1. 金融業界での導入事例:高速処理と低レイテンシが求められる環境

1. 金融業界での導入事例:高速処理と低レイテンシが求められる環境
1. 金融業界での導入事例:高速処理と低レイテンシが求められる環境

金融システムでは、一瞬の遅延が取引結果に影響を与えるため、処理速度や安定性が特に重視されます。例えば市場データの配信、決済処理、リスク分析など、常に正確で高速な応答が求められる領域です。従来のJavaフレームワークは起動に時間がかかり、メモリ消費も多めだったため、急激な負荷変動を伴う金融サービスでは課題がありました。Quarkusはネイティブ実行による高速起動と軽量アーキテクチャを武器に、こうした要件を満たしやすく、リアルタイム性を求める現場で採用が進んでいます。

初心者向けに、金融システムでよくある「株価を返すAPI」のイメージを簡単なコードで示します。実際の金融サービスはもっと複雑ですが、Quarkusではこのようなシンプルな記述でも高速に動作します。


import jakarta.ws.rs.GET;
import jakarta.ws.rs.Path;
import jakarta.ws.rs.Produces;
import jakarta.ws.rs.core.MediaType;

@Path("/stock")
public class StockResource {

    @GET
    @Produces(MediaType.APPLICATION_JSON)
    public String getPrice() {
        // 実際には外部データソースから取得することが多い
        return "{ \"symbol\": \"QUARK\", \"price\": 1280 }";
    }
}

このように短いコードでも、Quarkusであれば高速にレスポンスでき、リアルタイム処理が求められる金融分野の特性にマッチします。取引システムや市場データ配信のように、瞬時の応答が価値を生む領域で大きな力を発揮することが、企業導入が進んでいる理由のひとつです。

2. 通信インフラ企業での採用:大量リクエストのマイクロサービス制御

2. 通信インフラ企業での採用:大量リクエストのマイクロサービス制御
2. 通信インフラ企業での採用:大量リクエストのマイクロサービス制御

通信インフラ企業が扱うシステムは、スマートフォンの通信量確認、料金プラン変更、通話履歴の参照など、とにかく「アクセスが多い」のが特徴です。キャンペーンや障害発生時には、一気にアクセスが集中することも珍しくありません。そのような環境では、サーバー1台あたりのメモリ使用量を抑えつつ、多数のリクエストをさばける仕組みが求められます。Quarkusは軽量で起動が速く、コンテナとの相性も良いため、通信インフラ系のシステムと非常に相性が良いフレームワークです。

実際の現場では、マイクロサービスとして小さなAPIをたくさん用意し、それぞれをKubernetes上に分散して配置する構成がよく使われます。Quarkusを使うことで、1つひとつのサービスをコンパクトに保ちながら、必要に応じてスケールアウト(台数を増やす)しやすくなります。イベント駆動やリアクティブアーキテクチャと組み合わせることで、リアルタイムな通知や状態確認を素早く返せるのも大きな強みです。

イメージしやすいように、通信会社が提供する「利用中プランを返すAPI」をイメージした、とてもシンプルなサンプルを用意しました。


import jakarta.ws.rs.GET;
import jakarta.ws.rs.Path;
import jakarta.ws.rs.Produces;
import jakarta.ws.rs.core.MediaType;

@Path("/plan")
public class PlanResource {

    @GET
    @Produces(MediaType.APPLICATION_JSON)
    public String getCurrentPlan() {
        // 実サービスでは認証情報やDB参照を行う
        return "{ \"userId\": \"12345\", \"plan\": \"5GB-Standard\" }";
    }
}

このコードは、現在契約中の料金プラン情報をJSON形式で返すだけの小さなマイクロサービスのイメージです。実際のシステムでは、ここに認証、課金情報の確認、他サービスとの連携などが追加されますが、Quarkusなら同じような書き方で多数のAPIを軽量に構築できます。メモリ使用量が少ないため、Kubernetes上でたくさんのインスタンスを立ち上げても無駄が少なく、大量リクエストをマイクロサービスで細かく分担して処理する通信インフラ企業にとって、大きな導入メリットとなっています。

3. クラウド基盤を提供する企業での採用:Kubernetes連携が強み

3. クラウド基盤を提供する企業での採用:Kubernetes連携が強み
3. クラウド基盤を提供する企業での採用:Kubernetes連携が強み

クラウド事業者やDevOpsに取り組む企業では、Kubernetes上で多数のサービスを動かすケースが一般的になっています。アクセスが増えればコンテナを増やし、落ち着けば減らすという「スケールアウト・スケールイン」を自動で行うため、アプリケーションには「すぐに起動して、少ないメモリで動くこと」が強く求められます。Quarkusはその条件に合うように設計されているため、クラウド基盤を提供する企業から高く評価されています。

特に、オートスケールやサーバーレス基盤では、コンテナや関数が頻繁に起動・停止を繰り返します。起動に時間がかかると、その分だけユーザーが待たされてしまいますが、Quarkusはネイティブ実行や軽量なランタイムにより、この待ち時間を最小限に抑えることができます。また、1コンテナあたりのメモリ使用量が少ないため、同じサーバー台数でもより多くのインスタンスを配置でき、インフラコストの削減にもつながります。

ここでは、Kubernetes環境でよく使われる「ヘルスチェック用API」のイメージを簡単なサンプルコードで見てみましょう。Kubernetesはこのようなエンドポイントに定期的にアクセスし、アプリが正常に動いているかを確認します。


import jakarta.ws.rs.GET;
import jakarta.ws.rs.Path;
import jakarta.ws.rs.Produces;
import jakarta.ws.rs.core.MediaType;

@Path("/health")
public class HealthCheckResource {

    @GET
    @Produces(MediaType.TEXT_PLAIN)
    public String status() {
        // 実際のシステムではDB接続や外部サービスの状態確認などを行うこともある
        return "OK";
    }
}

このサンプルは、/health にアクセスされたときに「OK」という文字列を返すだけの、とてもシンプルなAPIです。しかし、Kubernetesにとっては重要な役割を持ちます。もしこのエンドポイントがエラーを返したり応答しなくなったりすると、Kubernetesはコンテナが不健康だと判断し、自動的に再起動や再配置を行います。Quarkusはこのようなヘルスチェック用のAPIを高速に起動・応答できるため、大規模なクラウド基盤でも安定運用しやすく、Kubernetes連携に強いJavaフレームワークとして採用が進んでいます。

4. スタートアップ企業での導入:開発スピードとコスト最適化

4. スタートアップ企業での導入:開発スピードとコスト最適化
4. スタートアップ企業での導入:開発スピードとコスト最適化

スタートアップ企業は、限られた人数と予算の中でサービスを素早くリリースし、ユーザーの反応を見ながら機能改善を繰り返す必要があります。重いフレームワークやビルドに時間がかかる環境だと、それだけで開発スピードが落ちてしまい、チャンスを逃してしまうリスクもあります。Quarkusは起動が速く、Live Coding機能によってコードを書き換えて保存するだけで即座に変更を確認できるため、「試す → 直す → また試す」というサイクルを高速に回せるのが大きな特徴です。

もう一つ、スタートアップとの相性が良いポイントがデータアクセスの簡単さです。QuarkusではPanacheという仕組みを利用することで、データベースと連携するクラスをシンプルに記述できます。従来は多くの設定クラスやリポジトリクラスが必要でしたが、Panacheを使えば「エンティティクラスに必要な項目を書く」だけで、基本的なCRUD操作(登録・更新・削除・取得)を簡単に扱えるようになります。

例えば、タスク管理アプリを作る場面をイメージしてみましょう。下のサンプルは、「Task」という名前のタスクを表すエンティティクラスです。タイトルと完了フラグだけを持つ、非常にシンプルなモデルですが、これだけでデータベースにタスク情報を保存できる土台が整います。


import io.quarkus.hibernate.orm.panache.PanacheEntity;
import jakarta.persistence.Entity;

@Entity
public class Task extends PanacheEntity {
    public String title;
    public boolean done;
}

このクラスは、タスク1件分の情報(タイトルと完了フラグ)を表しています。PanacheEntityを継承しているため、別途リポジトリクラスを用意しなくても Task.listAll()Task.findById(id) のようなメソッドがすぐに使えるようになり、「一覧を表示する」「1件取得する」といった基本処理を少ないコードで書けます。これにRESTエンドポイントを組み合わせれば、タスクを追加・取得するAPIを短時間で用意できるため、試作版(プロトタイプ)の開発がぐっと楽になります。

Live Codingによる素早い画面反映と、Panacheによるシンプルなデータアクセスのおかげで、スタートアップはアイデアを素早く形にしてユーザーに届けることができます。無駄なコードと設定を減らし、本当に作りたい機能に集中できることが、Quarkusがスタートアップ企業に選ばれている大きな理由です。

5. 企業導入が進む理由の総合的な背景

5. 企業導入が進む理由の総合的な背景
5. 企業導入が進む理由の総合的な背景

Quarkusが選ばれる理由は、単なる高速フレームワークとしての魅力だけではありません。企業システムに求められる拡張性、保守性、Kubernetesとの親和性、GraalVMによる最適化など複数の要素が相互に作用して価値を生み出しています。また企業向けサポートやOSSコミュニティによる改善サイクルが形成されているため、安心して採用できます。

クラウドネイティブ時代におけるJava再浮上の中心に位置するフレームワークとして、今後も注目され続ける存在となるでしょう。

まとめ

まとめ
まとめ

今回の記事では、Quarkusがさまざまな業界でどのように活用されているのかを具体例を通して学びました。高速起動、低メモリ消費、クラウドネイティブ環境との高い親和性、マイクロサービスとの相性、GraalVMによるネイティブ化など、Quarkusが企業に選ばれる理由は単なる技術的性能だけにとどまりません。実際の利用現場に目を向けることで、その価値がより明確になってきます。金融業界のように低レイテンシが求められる環境、通信インフラのように大量のリクエストを捌く必要がある基盤、クラウド基盤企業が追い求めるスケーラビリティとコスト削減、スタートアップ企業で重視される開発スピードなど、業種ごとに異なる要件を満たしている点は大きな魅力です。

特にクラウドネイティブ時代においては、Kubernetesやサーバーレスといった技術と強く結びつくことが重要であり、その観点でもQuarkusは優れた適性を持っています。アプリケーションの起動速度が速いため、オートスケールが頻繁に行われる環境でもリソース効率を保ちながら安定稼働できます。また、Panacheを使ったシンプルなデータアクセス、Live Codingによる高速な開発サイクルなど、現場の開発者にとって日常の作業を快適にする仕組みも十分に備わっています。

さらに、Quarkusはマイクロサービス構成において役立つ仕組みが豊富で、REST API、Reactive Messaging、イベント駆動アーキテクチャなど、クラウドシステムで重要となる技術スタックをサポートしています。そのため、企業が段階的にモダンアーキテクチャへ移行していく際にも大きな力となります。以下は、記事内容を応用した簡単なQuarkus REST APIサンプルです。


import jakarta.ws.rs.GET;
import jakarta.ws.rs.Path;
import jakarta.ws.rs.Produces;
import jakarta.ws.rs.core.MediaType;

@Path("/company/info")
public class CompanyInfoResource {

    @GET
    @Produces(MediaType.APPLICATION_JSON)
    public String info() {
        return "{ \"framework\": \"Quarkus\", \"feature\": \"Cloud Native\" }";
    }
}

このような簡潔なコードで高速なREST APIを提供できる点は、QuarkusがモダンJava開発の中心に位置しつつある理由のひとつです。企業導入事例を参考にすることで、自分のプロジェクトではどのように活用できるのか、どの場面でメリットが得られるのかが見えてきます。特にクラウド時代のアプリケーションでは、スケーラビリティ、パフォーマンス、開発効率のバランスが重要で、Quarkusはそのすべてに応えるポテンシャルを備えています。

また、OSSとしての活発なコミュニティやRed Hatによる支援は、企業が安心して採用できる要素となっています。公式ドキュメントやサンプルの充実もあり、初心者から大規模現場まで幅広く利用されている点も特徴的です。各業界の事例を通して、Quarkusが単なるフレームワークではなく、企業の技術基盤を支える重要な存在であることが理解しやすくなったのではないでしょうか。

先生と生徒の振り返り会話

生徒:「Quarkusって性能が良いだけじゃなくて、実際の企業でもたくさん使われていることが分かって驚きました。」

先生:「そうですね。特にクラウド環境やマイクロサービスで力を発揮するので、導入事例が増えているんです。」

生徒:「金融や通信みたいに厳しい環境でも使われているというのは信頼できますね。」

先生:「企業が求める高速処理、安定性、メモリ効率など、Quarkusはどれも高いレベルで満たします。現場からの評価も高いですよ。」

生徒:「開発者に嬉しい機能も多いから、スタートアップでも便利そうですね。」

先生:「そうです。Live CodingやPanacheなど学習しやすく使いやすい要素が多いので、初心者でも扱いやすいフレームワークです。」

生徒:「今回の導入事例を見て、Quarkusの使いどころがすごく理解しやすくなりました!」

先生:「その調子で、実際にコードを書きながら理解を深めていきましょうね。」

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